ホーム » [開催レポート]【デジタル経営カンファレンス2024inKYOTO】京都市 中小企業デジタル化・DX推進事業 成果事例報告会 ~事例から学ぶDXによる変革と成長 ~
2025年2月28日(金)、キャンパスプラザ京都で報告会を実施しました。会場参加・オンライン参加のハイブリッド形式で、100名以上の方に参加いただきました。
・京都市 産業観光局 産業イノベーション推進室長 仲筋 裕則 氏
5年間で700社以上を支援した本事業は高く評価され、令和7年度も継続予定であること。また今回の報告会がDX支援を強化し経営の参考となることを期待するというお言葉をいただきました。
・特定非営利活動法人 ITコーディネータ京都 理事長 曽我部 泰博 氏
2024年度の取り組み内容について報告がありました。
34名のITコーディネーターが148事業者に対し、計625回の派遣を実施、支援内容としては基幹系システムの導入・改善、Webサイトの改修、AIを活用した業務効率化や生産性向上の取り組みが進んでいる点が特徴でした。
・経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 地域情報化人材育成推進室長・デジタル高度化推進室長 河﨑幸徳 氏
「中堅・中小企業DXの現状と企業DX推進施策について」基調講演をいただきました。
講演では、IT化の変遷、日本の現状、中小企業のDXの取り組み状況、企業DX推進施策についてお話しいただき、中小企業のDX推進に必要なポイントをご紹介いただきました。
実際に支援をさせていただいた5社の事業者にお越しいただき、当初それぞれの企業が抱えていた課題、デジタル化・DXの取り組み、今後の展望について、支援を行ったITコーディネーターと共に発表していただきました。
・京都通信特機株式会社 代表取締役 森下 眞理子氏
「デジタル化の第一歩!ペーパーレスと業務一元化で働き方改革」
車両日報をkintoneでデジタル化し、DocuWorksで電子帳簿保存法に対応。
社員全体の改善意識向上、業務効率化、ペーパーレス化を実現。専門家派遣とタスクチームがデジタル化を具体化した内容をご紹介いただきました。
・株式会社いづつ 代表取締役 山田 智久 氏
「デジタル活用による京鹿の子絞り染め製品の開発効率化とデザイン多様化の実現」
レーザーカッターを導入し、AIで生成した画像を基に今までできなかった型を製作。
製品開発期間の短縮とコスト削減、顧客ニーズへの対応力向上を実現した事例をご紹介いただけました。
またショート動画によるPRも展開されているエピソードもご紹介いただきました。
・株式会社中嶋農園 IT化担当 丸谷 一耕 氏
「デジタル技術活用でデータの見える化と遠隔制御を実現し新規雇用を促進する」
導入済みのスマート農業の事例を紹介いただき、本事業で導入した「水管理システム」の経緯と効果についてご説明いただきました。本システムにより、遠隔地からの水管理が可能となり、大幅な業務効率化を実現されました。
・株式会社カンポホールディングス 情報管理担当取締役 後藤 宜志 氏
「運送業界の働き方改革も背景に生産性向上のためのデジタル化でES向上からCS向上へ」
「WOOMS」という廃棄物収集運搬業向けの専用システムを導入し、紙で行っていた作業を電子化。ドライバーの負荷軽減、業務効率化、安全運転の推進を実現
・大本染工株式会社 代表取締役 濱野 公達 氏
「DX推進における壁の解決策の模索」
図面・文章管理ソフト「PRISM」を導入して社内外のファイル共有体制を構築、Googleの「AppSheet」で基幹システムと連携できる仕組みを構築し、社内でアプリ開発を内製化した事例。またSNSでの情報伝達力を強化し、新規参入業者へのリーチを目指す今後の展開もご紹介いただきました。
・京都市産業観光局産業イノベーション推進室 イノベーション事業統括課長 本間 建太朗 氏
京都市では、令和2年度からデジタル化の取り組みを推進しており、ITコーディネーター京都と共に、これまでに700社を超える企業を支援してきました。令和7年度も引き続きデジタル化・DXの推進を予定しており、その具体的な取り組みについてご紹介いただきました。
・特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会 会長 野村 真実 氏
閉会の挨拶として、ビジネスとITを繋ぐITコーディネーターの重要性について改めてご説明いただき、また2025年度開始のITCアソシエイト制度をご紹介いただきました。
その後の懇親会では、発表企業の皆様やご参加いただいた「ITC北海道」、「ITC中部」の皆様、と交流を深める機会となりました。
引き続きこの事業を通じて、京都市内の中小企業におけるデジタル化とDXが着実に進展できるようにITC京都は2025年度も支援を実施していきます。